「おかえりなさい。あなた」
「お父さんおかえりー!!」
料理上手の妻と可愛い子供に恵まれて、私生活は順調。
仕事でもプロジェクトの成果が認められて、昇進は確実と社内でも噂されていた。
そんな僕の人生はあの日、終わりを告げた。
『お父さんの内緒の売り専バイト』 第1話「面接」「佐々木君。キミ明日から出社しなくていいよ」
「えっ......」
突然言い渡された解雇宣告、僕の頭は真っ白になった。
リストラの噂は以前から囁かれていた。でも、まさか自分がその対象になるなんて思っていなかったのだ。
妻と子供を抱えた31歳の男が、これからどうすればいいのか。僕は途方に暮れた。
「おかえりなさい、あなた。
…どうしたの?なんか元気ないみたいだけど」
「いや、なんでもないよ!ちょっと疲れちゃってね」
妻には言えない、絶対に。
子供も幼稚園の卒園を控え、これから掛かってくる教育費の計画も建てていた。
そんな時に...そんな時に...言えるはずがない。
次の日から僕は、仕事を探し始めた。
もちろん妻に気づかれないように、会社に行くふりをして家を出た。
真面目に働いてきたんだ。すぐに再就職先なんて見つかるだろう。
そんな僕の考えはすぐに打ち砕かれた。
見つからない...求職活動を始めて1か月半
50社近く受けたがどこにも採用してもらえなかった。
貯金も底を尽き、家族に嘘をつくのも限界の時を迎えていた。
そんな時だった。
”誰でも高収入!売り専バイト”
ネットで見つけた広告。追い詰められた僕はついクリックをしてしまった。
売り専なんて言葉を知らなかった僕は、求人案内を見て愕然とした。
”男性のお客様と性行為をするだけで、日給3万円!!”
馬鹿らしい。いつもの自分なら、そう思っていたかもしれない。
でも今の僕はあらゆるものに追い詰められ、気が付くと応募ボタンを押していた。
「佐々木浩太さん、31歳ね。なにかスポーツやってましたぁ?」
「は、はい...大学時代にラグビーを」
「やっぱりー!体つきいいからそうだと思ったー」
ラブホテルの一室のようなところで、少しオネエ口調の男性に面接をされた。
男性に興味があるのか、アソコは何cmか、ありとあらゆることを聞かれ、採用された。
そして掲載用の写真を撮ることになり、際どいボクサーパンツを渡された。
「これ...履くんですか?」
ケツ割れで、前部分もほとんど布はない。陰毛は隠れずに丸見えのパンツだった。
僕は渋々履いて撮影を行った。
「少し勃起させてみてくれるかな?」
カメラマンにそう指示され、僕はアソコを刺激した。
しかし中々立たずに手間取っていると、カメラマンがカメラを置いてこっちに寄ってきた。
「ちょっ...なにするんですか」
カメラマンは僕のアソコに手を伸ばし、しごきはじめた。
「いいじゃん別に。
これからこういう仕事するんだから、研修の一環だよ」
カメラマンにそう言われ、僕はされるがままだった。
そして撮影は終わり僕は1週間後、初出勤を迎える。
>>第二話「初出勤」へ
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